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沖縄の“モンスターイカ”で郷土料理イカスミ汁を作る!

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2019.07.31
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沖縄の“モンスターイカ”で郷土料理イカスミ汁を作る!

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2019.07.31
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  • アオリイカ
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  • 沖縄

時川真一

沖縄本島在住の、釣り、旅、おいしいもの好きイラストレーター。

著書に「自炊ごはん はじめてBOOK」(実務教育出版)「東京あんこ案内」(マイナビ)、「トキシンの漁港めし 魚めし」(近代美術)ほかがある。

●沖縄にもうまいイカがいるのだ。

北海道は函館のイカ飯、富山県のホタルイカ酢味噌和えに沖漬け、佐賀県は呼子のケンサキイカの活け造りなど、日本各地にはおいしいイカの名物料理がありますが、沖縄にもそれらに負けないイカ料理があるってご存知でしたか?

「え~、沖縄にもイカがいるの~!」

おっと、人によってはイカ料理を思い浮かべる前に、そんな疑問を持ってしまうかもしれないですね。
僕だって移住前の東京生活時代はそうでした。
イカといえば食卓でのスタンダードはスルメイカだったこともあり、なんとなく水温低めな海に棲む生物のようなイメージがありましたから…。

でも、こちら沖縄にもいたんですよ。
色鮮やかなトロピカルフィッシュが舞い、マグロやロウニンアジのような大物が悠々と回遊する同じ海を泳いでいるそのイカとはアオリイカ(Sepioteuthis lessoniana)。
※ほかにもソデイカ、トビイカなど沖縄で漁獲されるイカの種類がいますが、それはまた別の機会に!

北海道以南の日本各地に生息し、家庭よりも料亭やお寿司屋さんで見かけるような高級食材としても知られるこのアオリイカですが、沖縄地方でも古くから食用にされているだけでなく近年は釣りの対象としてもとってもポピュラー。しかも本土の釣りではなかなか出せないような大物に出会える確立が高いということで、全国のイカ好きアングラーが遠征で訪れるようになってきているくらいなんです。
実際、僕も移住後に地元の釣り仲間から誘われ、またヨメからは「うまいイカだから釣ってこ~~い」とつっつかれ、いわゆる「エギ」と呼ばれるイカ用の疑似餌を使ったアオリイカ釣りをチョイチョイ楽しむようになりました。


数年前の11月に岸(堤防)から釣ったアオリイカ。


沖縄でアオリイカ釣りのシーズンは晩秋から春にかけて。船での深場狙いなら6月頭くらいまでいけますよ。

そんなアオリイカ 。刺身でいただくとおいしいのはもちろんなのですが、僕が地元の食堂に入った際、メニューにあればつい注文してしまう大好きな料理が「イカスミ汁」です。
もともと地元では熱冷ましや整腸の効能があると、薬として食されてきた歴史のあるイカスミ。
イカの身に野菜や豚肉を合わせ、イカスミでまとめあげたコク豊かで滋養の固まり!といったスープの味わいは病み付きになりますよ。


近所の食堂のイカスミ汁。


真っ黒でよくわからないですが、身をイカスミといっしょに炒めた「イカスミ炒め」もたまらない美味しさ。ごはんが進みます。

以前僕が書いた記事に登場のイラブー(エラブウミヘビ)汁と違い、
↓イラブー汁の記載含む過去記事

沖縄で身近に出会う長〜い生きもの、ニョロ〜い生きもの


このイカスミ汁は海産物系に力を入れている地元食堂であれば割と出会う確立が高いメニューなんですが、今回は実際に釣りに出かけて捕らえたイカを使い作ってみました。

沖縄のアオリイカのでっかさにもビックリしていただければ!!と思います。


こんなレトルト商品もあります。沖縄旅行の際に食堂で見つけられなくても、これなら地元スーパーで購入可能。

個人的おすすめとしては、おろしショウガをくわえていただくとおいしさアップしますよ。具はイカの身と豚肉だけとシンプル構成。

●狙うはアカイカ型、深場のモンスター!!

沖縄では大きなアオリイカが釣れると書きましたが、「でかっ!!」とか「モンスター!!」といったサイズを狙って釣るなら、3月から5月いっぱいくらいにかけ、遊漁船に乗っての深場の釣りをおすすめします。

ところで細かく分けるとアオリイカには「シロイカ型」、「アカイカ型」、「クワイカ型」という3つのタイプが存在します。
とくに大きく成長するのがアカイカ型で、春になると産卵行動の為に深場に集まってくるんですね。
このタイプのモンスターサイズを狙っての釣りが、ここ数年の沖縄のイカ釣りシーンではものすごく盛り上がりを見せているんです。

それはアベレージサイズが2キロから2キロ半。目指すは5キロ台!という世界…。
移住前の僕が持っていたアオリイカのグッドサイズのイメージといえば1キロオーバーだったので、ちょっとケタ違いの世界なんですよ。

今回の目的であるイカスミ汁を作るには、700gくらいのでも十分なのですが、そこは「モンスターズプロショップ」のサイトということで、できることなら怪獣サイズのでっかいイカで作ってみたいところですね。

てなわけで出船!!

3月19日午前7時。
浦添市にある那覇北マリーナから、遊漁船ヨセミヤ2号艇(矢沢賢人 船長)の乗り合いで出船。
問合わせ:YOSEMIYA http://www.yosemiya.jp/


沖には海外からのクルーズ船が。豪華な船での旅も楽しそう♬


この日主に狙った水深は50m前後。

80から100m、あるいはそれ以上のポイントを探る場合もあります。
エギを深く沈める為、こんなふうに頭にオモリをかぶせました。あ、ファイヤーパターンは僕の手描きです!


ちなみにエギは、モンスターサイズを狙うということで大きなものをチョイス。上の5号と下の4.5号を使いました。

ふだん僕がオカッパリ(岸釣り)や、遊漁船でも浅場狙いの際によく使うのは真ん中の3号や3.5号。ずいぶんと差があるでしょ。

●な、なんと僕にいきなりナイスサイズが!!

ポイントに着いたら船長の指示に従いエギのついた仕掛けを下ろします。

エギが底に着いたら竿をあおる「シャクリ」の動作を数回繰り返しては漂わせたり、また落としたりといったふうにエギに動きを与えイカを誘います。
アタリは「コンッ!」とか「モゾッ」といった感触が手元に伝わってきたり、漂わせた後のシャクリ上げの際に「グイッ!!!」とイカの重みが乗ったりとさまざまで面白いんですね。
このへんは釣行を重ねていくといろんなパターンを味わえますよ。

さぁ、そんな感じで誘いをかけていくと、探り始めて2カ所目くらいのポイントで、なんと僕に船内ファーストヒットが!!
船釣りというと、いつもならなかなか釣れず、メンバーの中では僕が一番あとにヒット、なんていうヘッポコ釣り師なんですけどねぇ。


おおっ、なんだかいい感じで竿が曲がっていますよ!

「ジジジジー」なんてリールのドラグもうなり、糸を引き出されたりしてます。
そこそこいいサイズかも~~~♬


船長がネットを使ってランディングしてくれました!


ちゃんと量ってませんが、1発目から2キロオーバーは確実のナイスアオリイカ。うれしい!!!


おいしくいただくためにハリを刺して締めました。目と目の間あたりが目安。


みるみるうちにパァーッと色が抜け白くなっちゃいましたよ。フシギフシギ。。。

でも、ヘッポコ釣り師はやっぱりヘッポコでした。
この1パイのあとは、の、の、のののの、ノーキャッチ(笑)!
2度のバラシはあったんですけどねー。

まぁ、モンスターといえるほどのサイズではありませんが、イカスミ汁数人前を作るには十分な量があるのでよしとしましょう。
キャッチ1パイとはいえ、この日の大物賞も取れましたし。


この日のほかのメンバーの釣果ですが、サイズは小ぶりでしたが、


数釣りを満喫されていました(全員掲載できずゴメンナサイ)!

●3キロ、4キロオーバーの姿はこちら!

ところで、この釣行のあと、釣りの状況もグッとあがり、今回の取材にご協力いただいたヨセミヤ2号艇からモンスター釣果画像が届きました。

4~5月のものです。
すごいな!と思われた方。
来シーズンチャレンジしてみて下さいね。


3.4キロ!


4キロジャスト!!


4.41キロ~~~っ!!!

●イカスミ汁を作ってみよう

それではイカをさばいてイカスミ汁を作ってみましょう!


2kg台といえどもでかいしアヤシイ。まるで謎の宇宙生物のようです。


胴体を開くと、こんな軟骨が入っているんですよ。


目ん玉もでか~~~い!!


ボヨヨ~~~ン。大事なスミ袋は中身が漏れぬよう、船長がクリップで留めておいてくれました。何バイ分もあるときは冷凍保存しておきましょう。


イカは胴の部分でもゲソ(足)を使ってもよし。エンペラ(胴脇のヒレみたいな部分)は塩を振って干し、あぶってマヨネーズをつけていただいちゃいました。


こちらがニガナ(和名 ホソバワダン)。その名の通りほろ苦さが特徴で、栄養価が高く琉球王朝時代から薬草としても食されてきた“島野菜”。

ベースとなるスープはカツオ出汁。
鰹節からとるのは手間がかかっちゃうなあという人は、だしの素を使うとよいでしょう。
作り方は、
「イカの身と豚肉、豆腐などの具を入れたスープに塩や味噌で味をつけ、イカスミをとく」
というだけなので、味噌汁を作れる方なら簡単にできますね!

イカスミ自体に旨味、コクがありますが、豚肉を入れることでまろやかさ、力強さが加わります。
島豆腐に大根やニンジン、コンニャク、そして青菜なども合わせれば、栄養価も満点なパワー汁といった趣。

味付けは塩で、醤油で、味噌と塩でなど、お店や家庭の好みによってそれぞれのようですが、我が家では自家製の味噌を使って作ります。


おかずとしてドカッと食べたいので、いろんな具を入れちゃうのが我が家流。

イカの身、豚肉、ニガナのみといったシンプルなイカスミ汁、豚肉を入れないあっさりとしたイカスミ汁も地元食堂で食べたことがありますが、それぞれ美味しいですよ♬


ふだんは先に味噌をとくのですが、イカスミ感をかんじてもらえるよう、まずはイカスミ投入~~。


イカスミに負けないくらい黒っぽい自家製味噌(麦麹と米麹の合わせ味噌なんです)で味を整え、


仕上げに刻んだニガナを加え、火が通ったらできあがり。

本来ニガナはじっくり煮込むらしいのですが、僕はホロ苦さがしっかり残っている方が好きなので軽く火を通すだけにしています。

さぁ、食べてみましょう。
見事に真っ黒で思いっ切り食欲をそそらないビジュアルですが、
これが「旨い!!!」のですよ。
深いコクが口の中に、エネルギーが体全体にジワァ~~ッと広がります。
おおっ、琉球パワ~~~っ(笑)!!
やわらかなアオリイカの身、スープの旨味がたっぷりと染み込んだ野菜たち。
ひとつひとつを口に運ぶたびに、ニコニコ笑顔になれますよ。
ちょっと行儀悪いけれど、残ったスープにご飯を少し入れて食べてもおいしい♬


はぁ~~っ、ごちそうさま!

ちょっと体調がすぐれないなぁ、なんてときにはグッと元気になれるこの沖縄のイカスミ汁。
みなさんも機会あれば味わってみて下さいね!!

それではまた!!

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