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干潟のゴースト!「シガヤー(ウデナガカクレダコ)」を釣って食べてみた(沖縄)

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2016.11.21
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干潟のゴースト!「シガヤー(ウデナガカクレダコ)」を釣って食べてみた(沖縄)

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2016.11.21
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時川真一

沖縄本島在住の、釣り、旅、おいしいもの好きイラストレーター。

著書に「自炊ごはん はじめてBOOK」(実務教育出版)「東京あんこ案内」(マイナビ)、「トキシンの漁港めし 魚めし」(近代美術)ほかがある。

「シガヤー」って何?

島ダコの刺身にカルパッチョ、天ぷら…沖縄の食事処に入るとよく目にするメニューだよね。

これらをつまみにオリオンの生をグイッと!!

あ~~たまらない(笑)。

こうした料理でのタコというと、ふつうはワモンダコという大型の種類が使われるのだが、沖縄の海には他にもおいしい「島のタコ」がいる。

その名はシガヤー。

標準和名をウデナガカクレダコ(Abdopus aculeatus)という、イイダコのように小さいけれど、腕はやたらと長いタコくんなのであります。

shi1胴体の割に、ずいぶんと足が長いでしょ。

沖縄本島では「シガヤー」のほか、「ンヌジ」、「シガイ」などと呼ぶ地域もある。竹富島では「ンゾー」と呼ぶそうな。

ただ、このタコはスーパーや市場にはふつう出回らないので、観察してみたい、食べてみたいなぁと思ったら自分で採るしかない。

※シガヤーは遊漁が認められているが、前述のワモンダコ、シマダコ、サメハダテナガダコの三種は漁業権の対象となっており一般人の捕獲は不可。注意したい。

というわけで、ある秋の昼下がり。潮位のタイミングを見計らって採取に出かけてみましたよ。

シガヤーを採るには、「イザリ」という夜間の潮干狩のような漁のほか、伝統釣法「ンヌジグヮーユベー」という、貝殻を利用した仕掛けを使う独特な捕獲法が昔からあり、地元では一般的だ。

s1※この仕掛けをシガヤ-がいそうなところに放り込み引っ張ってくる。シガヤーが追いかけて来たら手元まで寄せて捕まえる(貝を抱かせてから捕らえる人もいる)。

だが、この伝統漁法の仕掛けを僕はまだうまく使いこなせないので、イカ釣りに使う「エギ」を使ってのお手軽フィッシングで釣らせていただいた。

やって来たのは沖縄本島中部の某海岸。水深30~50cmくらいのときに立ち込んで狙ってみるのが楽しい。

シガヤーの姿を確認しながらのサイトフィッシング(見釣り)が楽しめるからだ。

shi2こんなロケーションなところで楽しめます。気持ちいい~~~っ。

shi3用意した道具は、1.8mくらいのルアー竿に小型スピニングリール。釣り糸の先には「エギ」というイカ釣りに使う疑似餌を取り付ける。

このエギを追いかけてくるタコを見ながらの釣りになるので、水中の様子がよくわかる偏光グラスは必需品。それからつかまえたタコを入れるビク。僕は地元の友人手作りの、海苔の容器をベースにしたものを愛用している。

shi4エギは見やすいオレンジやピンクなどの派手なものがおすすめ。タコのサイズが小さいので、このくらいの大きさのものがいいぞ。下部のハリを折ってあるのは、底の障害物に引っかからないようにする為の工夫です。

それでは釣ってみよう!

まずはポイント選びだが、適度にサンゴ片や小石が混じったような砂底が理想だ。

こうした場所にはシガヤーがエサとするカニやエビ、貝類のような小動物も多く集まるからだ。

こんなポイントに立ち込んだら、10mくらいの短い距離でいいので、そっとエギを投げ込み、リールを巻きながら手前へと引っ張ってくる。

速さはゆっくり歩くくらいかなぁs2※コツとしては、竿を立てながら巻いてくるとエギもよい姿勢で泳いでくれるし、水底の障害物に引っかかりにくいよ。

shi5水中をのぞいてみるとこんな感じ。

shi6岩の陰とかに潜んでいて、通りかかったエギを見つけると「スーーーッ!!」と、まるでゴーストのように近づき、襲いかかってくるんだ。

s3特にシガヤーの姿を見ながら狙うサイトフィッシングが楽しい!

shi7シガヤーがエギを捕まえたところでかるく竿を立てて「アワセ」を入れ、エギについたハリをシガヤーの体に引っかけて釣り上げる。

shi8釣り上げたあとは、すぐに網ですくうと落として逃げられてしまうこともなく安心だ。

shi9「ウンショ、ウンショ…」すくったあとでもガンガンよじ上って逃げようとするので素早くビクに入れてしまおう。

shi10体は小さくても、シガヤーの力はとんでもなく強い。いったん落としてしまうと水中の岩にへばりついてなかなか離れず、足だけちぎれてバイバイなんてこともよくある。

shi11泳ぐ力もなかなか。カメラを突っ込んで撮ってみました♬

shi12jpgタコだから墨も吐きますよ~~。

干潟を広範囲に釣り歩きながらの1時間。ときには2匹で追いかけてくるシガヤーもいたりして、とても楽しい海遊び時間でした♬shi13むふふふふ~。

shi14結構採れましたね。

この日はちょうど10匹釣れたところで納竿。小さいもの5匹は海に返し、試してみたい料理用にと5匹だけキープさせていただいた。

このシガヤーも海岸の埋め立てなどによる生息区域の減少もあり、年々生息数も減っているようだ。

これからもこの釣りが楽しめるよう、また食を味わえるよう、乱獲は慎みたいなと思う。

釣ったら食べてみよう!

さて、持ち帰ったシガヤーを料理してみよう。shi15コラコラ、逃げるな(笑)。

まずは下ごしらえ。

shi16塩でもみ、ぬめりをとる。水で洗いながら4~5回ほどって感じ。けっこうヌメリが強いんだ。

料理に関しては、地元の釣り仲間に聞いてみたところ、刺身、たこ焼き、パスタ、中華炒め…といろんなメニューを挙げてくれた。

とりあえず、刺身いってみましょ!shi17鍋に湯を沸かし、さっとゆでる。大きさにもよるけれど、7~8秒くらいかなぁ。外側だけに火を通し、半生で食べるって感じですね。

shi18でーーーーん。

あは。全然切ってないのでこれでは刺身ではないな。ただの「半ゆでダコ」!!でもね、丸ごとの方がビジュアル的にも楽しそうだったもので~~~。

横の柑橘は、沖縄だからシークヮーサーといきたいところだけど、兵庫の友人からいただいたスダチです。これを醤油と合わせてシガヤーをちょいちょいしてみましょう。shi19おほほほほほほほほほ(なぜかおネェ笑い)。

旨いっ!!やわらかいし味も濃いですな。スダチの爽やかさもよく合う。

ゆでる際に内臓をとらないものも用意したけれど、カニみそのようなコクがあり、さらにダイナマイトな旨みが口の中に広がった。ただ、1匹分だけしか食べなかったのに、やたらとあとで腹がもたれた。なんでかなぁ。shi20市販のキムチと混ぜ合わせてキムチ和え。これもいいね。オリオンビールのつまみに最高!!

shi21たこ焼きを作りたかったが、我が家にたこ焼き器がなかったので、ならば沖縄的粉モンということで「ヒラヤーチー」(沖縄版お好み焼きのようなもの)に。ちょっと配合を間違えたせいか、イマイチだった……。

shi22ナンプラーの味付けで炒めもの。うむ~、おいしいが野菜を入れすぎてシガヤーが負けてしまった。

shi23冷蔵庫にあったおでんの残りにハンパな部分を加えてみた。おおっ、これはイケますね ♬

タコ飯とかトマト煮込みとか、他にも作ってみたいメニューはあったが、素材の量が尽きてしまい、今回はこんなところで終了。

個人的な感想としては、具材の1つとして小さく切って加えるよりも、上品でないかもしれないが丸ごと素直に味わう「半ゆでダコ」や「おでん」みたいな食べ方がシガヤーの味やキャラクターを強く味わうことができるなと感じたので、またなにか作るとしたらそんな攻め方をしてみたいと思う。

丸ごと唐揚げ、なんてのも美味しそうだよ♬おいしい泡盛も用意しておきましょうね。

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