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広大な大地に巨大タイメンを追う(ロシア)

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2018.10.31
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広大な大地に巨大タイメンを追う(ロシア)

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2018.10.31
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鍋田 陽二

1970年 福岡県生まれ
魚類と両生類をこよなく愛する中年冒険家&ハンター。
Facebook上の釣り愛好会『魚塾』の塾長を務める釣りバカでもある。

ハバロフスクの空港から何時間悪路に揺られただろうか。

事前情報では1時間でヘリポートに到着し、直ぐにヘリコプターに乗り換えポイントとなる川へ到着する筈だった。
私と同行者7名を乗せたバスは、空港出発から既に10時間を経過しているが、未だ何もない草原をただひたすら走っていた。


何処までも続く草原。日が暮れそして日が昇る。


何処までも続く悪路に8名は疲れ切った。バスはエアコンも動かず、窓を開ければ砂煙が車内を襲う。おまけに数度の故障を繰り返し、僕らは呆然と立ち尽くした。

出発から14時間経過しても尚、到着の兆しはなかった。同時に悪路を入り続けたバスは故障する羽目に。バスから降りた私たちを待ち受けていたのは、信じられないほどのアブの大群だった。

ここから2時間の移動を経てヘリポートへ到着し、ここからはヘリコプターでの移動となる。私たちを乗せたヘリは飛び立った・・・

がしかし、飛び立ったと思った瞬間、機体は着陸態勢に・・・
バスに続いての故障である。我々は全員ヘリから降ろされた。修理を待つ時間、アブの襲来に怯えながら過ごすこととなった。


元々は軍用ヘリだったと思われるが、かなり古い機体だった。あのまま修理せずに飛んでいたらどうなっていただろう?

待つこと1時間、やっと修理を終えたヘリにアブから逃れる様に飛び乗り、今度は無事に離陸した。

更に1時間半ほど広大な森林とその間を流れる河川を眺めながら、遂に目的地の河原に到着することができた。既に日が陰りだしていたが、ガイドたちは夕飯の支度とテントの設営に取り掛かり、僕等8名は早速キャンプ地周辺に散らばりキャストを開始した。

私も友人の沖山朝俊氏(通称しげる)の後を追いキャンプ地から少し上流の流れ込みにキャストした。

僅か2投目。リフトアンドフォール。着底からスプーンが浮いた瞬間、ひったくる様なアタリと同時に竿が絞り込まれた。早々に姿をみせたのは90cm程のタイメンだった。

 

タイメン(Hucho taimen)


またの名をアムールイトウ。此処シベリアやモンゴルの河川で釣れ最大で2m・90kgを超える個体いてサケ科の中では世界最大級に成長する。その巨体と成長を維持するために貪欲に小魚、爬虫類、ネズミなどを捕食する。

続けざまに友人の藤田元樹氏(通称ゲンキマン)もタイメンをヒットさせた。


ファーストヒットは小振りのタイメンであったが2日目以降はタイメンを釣りまくったゲンキマン。

私もタイメンを釣り上げた次のキャストでレノックをヒットさせ一気に岸に引っ張り上げた。

因みにこのレノックはロシア風のさつま揚げと言ったところであろうか、直ぐに数人が釣ったレノックと共にガイドたちに調理された。これが、5日間滞在する我々の主食となり、時々釣れるウグイと缶詰のトナカイ肉がご馳走となるとは、この時は知る由もなかった。


僕等が釣ったレノックは手際よく次々とさつま揚げに姿を変えていく。


ウグイの一種だと思われる。ガイドたちは刺身を僕らに振舞った。醤油も用意されていた。

 

レノック(Brachymystax lenok)

シベリア・中国北部・韓国北部の冷水域に生息する。70cm程度まで成長し、タイメンと同じくルアーへの反応は非常に良い。

到着した初日、2時間程の釣行でタイメン2匹と数匹のレノックを釣り上げた我々は、魚影の濃さに驚かされ、明日からの釣行と怪物クラスのタイメン捕獲への期待を膨らませていた。

期待と興奮でウオッカを浴びるほど飲み半狂乱になる者。体力を温存し早めに就寝する者。テントでiPadにダウンロードしたゾンビ映画を楽しむ者。それぞれが自由に時間を過ごし、次の日の朝を待った。

日が昇り、僕らは二手に分かれ、遠征釣行を楽しんだ。2日目、3日目とそれぞれの釣果を得ていった。


釣行終了2日前にしげるが釣り上げた117cmのタイメン。このタイメンも僕らが目的としていたサイズには届かなかった。

私を含め8名全員が、釣行終了まで残り2日の日までにタイメンを釣ることができた。ポイントによっては4人で1キャスト1キャッチを繰り返し20分ほどで10匹近くのタイメンを爆釣する事もあった。

 

アムールパイク(Esox reichertii )

シベリアやモンゴルの限られた水系のみに生息するパイクの一種。口周りは固く針掛りしにくいが、非常に獰猛で何度もルアーを追ってくる。
大きい個体は1mを超えてくる。

しかし、今回の釣行の真の目的である化物クラス(少なくとも150cm over )を誰も掛けることができずに試行錯誤していた。そんな中、この水系にしか生息しないアムールパイクも姿をみせてくれた。しかし、残り僅かな時間というこのタイミングに、我々は焦り始めていた。

 

*シベリア事件簿1『飲み水が川の水….』

川に到着した際に発覚した事件。なんと飲料水が全く用意されていなかった。飲料水の有無をガイドに確認した際にヘリコプターから降ろした荷物を確認していたので、単純に用意し忘れたのは間違いない。

その日から、テントの前を無限に流れる川の水が我々の生活を支える事となった。もちろん可能な限り煮沸して使用したのだが……
帰国後数人の仲間が体調不良を訴えたのは言うまでもない。

 

*シベリア事件簿2『忍び寄る熊と巨大な蚊』

この河川の周辺の森は勿論、熊の生息地であった。釣行中数人の仲間が巨大な熊の姿を目撃しており、河原には無数の足跡が残っている。ガイドの持つ散弾銃と、オオカミの血が流れている猟犬のグラップが頼みの綱であった。

 

*シベリア事件簿3『倒木からの落下。そして激流にのまれ流される。』

釣人であれば素晴らしいポイントがあれば一歩奥に入りたくなるのが性。流れ込みの奥、倒木がその行く手を妨げていた。

ゲンキマンは諦めて引き返した。私は引き返した彼を出し抜いてやろうと、倒木を渡り奥に向かった。もう少しでキャストできる位置に辿り着くと思われた最後の一歩。倒木の皮が剥け、私は倒木の上で滑った。そのまま倒木に身体を強打し、1.5m程下の激流にのまれ一気に流された。

一瞬の出来事で水面も川底も判らなくなった。数分後本流の岸に流れ着いた私の顔青ざめていたが、皆は指をさして笑っていた…..正しい判断をしたゲンキマンが、一番笑っているではないか。
混乱して下流も上流も判らなくなった私は彼らの笑い声を頼りに生還できたようなものである。この落水がきっかけで、川で身体と頭髪を洗う事にした。今回の釣行での洗髪は、この時が最初で最後である。

 

*シベリア事件簿4『遂に現れた化物クラス。そして敗北』

最終日前日、遂に私の竿に130cmを優に超える大物が掛かった。

其の頭は今まで釣り上げたタイメンとは別格の大きさだった。何度も鰓払い繰り返したが、なんとか足元まで引き寄せた。其の様子は、ゲンキマンが動画で撮影してくれていた。私もその動画撮影を意識し、足元のタイメンに最後の鰓払いを許した。

タイメンは先程まで以上に大きくジャンプ、そして….フックアウト!
悔いても悔いきれない結果となり、私はその場で膝まずいた。

タックル詳細
ゲンキマン使用タックル

ロッド:カナリア68ML とカナリア610M(プロト)
リール:アブガルシア ロキサーニ パワーシューター
ライン: PE 4号
ルアー:ドラコス23g シェル スプーン 10 OGA

しげる使用タックル

ロッド:トランスセンデンス Galupa 80(プロト)
リール:アンタレスdc
ライン:PE4号
ルアー:フォレスト リアライズ 24g
    ラパラcdマグナム11

筆者使用タックル
ロッド:TAIL WALK NAMAZON S765MH
リール:SHIMANO STRADIC SW5000XG
ライン: PE4号
ルアー:ドラコス23g シェル スプーン 10 OGA 11 BSA

諦めることなく最後まで竿を振り続けた我々の前に、巨大タイメンは最後まで現れることはなかった。
釣行終了前日にガイドから聞いた情報では、水面から中層までは小型なタイメン。ボトム付近のストラクチャー周りに大物が潜んでいると言う事だった。情報があまりに遅く愕然としたが、我々の力のなさを痛感し竿を置くこととなった。


満足いく釣果を得られなかった我々は、暖かい炎に癒された。

空港に着くころには再び埃まみれとなり、釣行の際に殆ど身体を洗うことなかったことと相まって、お互いの体臭に気を失いそうになりながら成田行きの飛行機に乗り込んだ。

帰国後すぐにリベンジに向けてロシア行きの計画が練られ始めたのは言うまでもない。

旅行手配:XstramTours(エクストリームツアーズ) 

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