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アラスカ キーナイ川 巨大タモ網でベニザケ掬い!気長な豪快漁法「ディップネッティング」とは

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2016.03.22
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アラスカ キーナイ川 巨大タモ網でベニザケ掬い!気長な豪快漁法「ディップネッティング」とは

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2016.03.22
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半澤 聖也

宮城県生まれ
フィッシングカレッジ卒業後、魚類調査会社へ所属。約三年に渡り、東北各地の水辺でフィールドワークを重ねる。東日本大震災を機に、メインフィールドを海外へ移し、タイランドで観光客のガイドや釣り雑誌のカメラマンとして活動。
現在はMonsters Pro Shopの運営と、釣り番組の制作営業に携わる。

物心ついた頃には、橋を見つけると必ずそこから川面を覗く習慣が身についていた。
車に乗ってる時でさえ、やはり川が気になってチラチラと視線が移りそうになる。
その習慣は側溝のようなドブでも、海外の大河でも変わらない。
その日もいつものように川に目線を流すと、驚きの光景が目に飛び込んできた。

巨大なタモ網が蠢めく川

ここは米国最大の面積を誇る州、アラスカ。

僕らはSOLDOTNA(ソルドトナ)という田舎町に滞在し、この地をレンタカーで旅している最中だった。

この日もいつも通りに車を走らせ、キーナイ川に架かる橋を渡り始めた時である。

「なんか川から変なモンがいっぱい出てる⁉︎」

一瞥しただけで、妙な物体が立ち並んでいるのはわかった。が、運転中だったので凝視することもできない。急いで助手席の友人に確認を取った。

「なにあれ!立ち杭?」

「うわ!あれ全部人ですよ!」

「マジか⁉︎」

これは見に行かなければ。すぐに車を切り返し、河川敷に降りた。河川敷はキャンピングカーやトレーラーを引いた大型車ですし詰め状態。まるで多摩川のBBQ会場みたいに。

なんとか大型車の隙間を縫って駐車し、ドアを開ける。すると、巨大な何かを運ぶ若者達が目の前を通り過ぎて行った。

image07何を二人がかりで運んでるのかと思ったら…でかい網!

でかいタモ網だ。一人では運ぶこともできないサイズである。それを二人がかり、または家族一丸となって川に運んでる姿が目に入ってくる。驚いた。

そんなデカい網を、遊漁に使うの?
この巨大な網をぶんぶん振り回して、魚を捕るの?

体格の大きなアラスカの人々はすごいなあ…!

信じられない思いで、網を担いだ人たちを追う。高台から辺りを見渡すと、ついにその全容が明らかになった。

image08上半身を川に沈めた人間が、巨大な網で魚を掬おうとしている。しかも大勢で。

image04時期こそ7月中旬だが、ここはアラスカ。雪解け水なので水は冷たい。

image10網を持ってボートに乗る人たちも。本当にこんな装備で魚が取れるのだろうか。

image11それにしても、つくづくデカい網だ。日本に持ち帰って、友人たちに見せてやりたいくらいだ。

観察していて、ふと気づいた。誰も網を振り回さない。
網を全く動かさず、ジッと魚が網の上を通るのを待ち続けている。冷たい川に入り込み、素手で冷えた金属の取っ手を掴み、ひたすら待つ。

そういうことか。網の大きさに納得がいった。これは、一人定置網だ。

狙いはベニザケ!

ところで、彼らはいったい何を狙っているのか。

例年、7月中旬になると「ベニザケの遡上が始まりました!」というニュースがアラスカを賑わせる。産卵のために遡上を始めたベニザケは身が美味いだけでなく、メスならスジコ(イクラ)まで抱えている。
そのベニザケを狙って、アラスカ中のベニザケフリークたちは会社を休んで、子供の学校も休ませて、キャンプをしながらベニザケ掬いに夢中になるのだそうだ。

ベニザケの遡上は人間にだけでなく、野生動物たちにとっても大ニュース。
期間限定のご馳走を食べるため、川にはグリズリー、アメリカクロクマ、ハクトウワシなどが大集結する。

ちなみに筆者も、滞在した一ヶ月間で6頭ものクマに出会いっている。

image00これがベニザケ。筆者がこの川で釣り上げたオスの個体。

image14仲間と、家族と、カップルで。ベニザケの遡上が始まると、アラスカ中からディップネッターたちが集まる。仕事を休んでまで。

image06まだ網を持てない少年は木の枝で練習。ジーッと網を構える姿が可愛らしい。来年はお父さんと一緒に川へ入っているのかな?

image16こちらの少年は父親から指導を受けつつ網を構える。だがジッとしていられないようで、頻繁に網を水から上げてしまう。キミは忍耐力をもう少し鍛えないとね。

本当に獲れた!

これだけの人が自信満々に網を待ち構えているのだから、すぐに捕獲シーンに遭遇できるだろう。
そう思っていたのだが、30分待てど1時間待てど、誰一人として魚を捕っている様子は無い。
川にこそ入っていないが、待ちぼうけしているうちに風で体が冷えてきた。そろそろ見切りをつけようと土手を登る。

するとその時、背後でバシャバシャと水音が響いた。

image02振り返るとついに、大きな網の中で暴れるベニザケを確認することができた。

image03おお、本当に取れるんだ!忍耐力がなかったのは自分の方だった。

ついに一人の男性が、ベニザケを獲ったのだ。
へえ、本当に獲れるんだ。ああ、よかった。

この一匹を見て満足した僕らは、再びレンタカーに乗り込んだ。また、新たなアラスカの表情を見つけるために。

image10後日、さらに河口のポイントを通りかかると、何かのお祭りと勘違いするような光景に出くわした。だが、人の多さに反してベニザケのキャッチシーンは未確認。

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