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世界最大と、最重量のカブトムシを探す(中米コスタリカ)

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2017.11.08
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世界最大と、最重量のカブトムシを探す(中米コスタリカ)

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2017.11.08
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  • エレファスゾウカブトムシ
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  • ヘラクレスオオカブト
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  • 昆虫

鍋田 陽二

1970年 福岡県生まれ
魚類と両生類をこよなく愛する中年冒険家&ハンター。
Facebook上の釣り愛好会『魚塾』の塾長を務める釣りバカでもある。

自分の体重の20倍もの重さを引くことができると言われているカブトムシ(50kgの人に例えると、なんと1000kgを引く力に!)。
小さいながらも力強く、特徴的な角を持ち、アニメやゲームのヒーロー役になったりと、とりわけ子供達の人気の的だ。

そんなカブトムシの中でも、世界最大もしくは世界最重量のカブトムシを、皆さんはご存知だろうか。
今では昆虫を展示する博物館などで見ることもできるが、私が幼い頃は実際に見ることは難しく、昆虫図鑑を眺め憧れを抱くしかなかった、夢のような存在だ。

今回、夢のような存在に出逢った体験を、(老若男女問わずだが)特に、昆虫好きな少年少女に知ってもらいたい、
そして、生き物の多様性に興味を持ち、大人になっても生き物を大切に思い、触れることを楽しめるきっかけとなればと思い、今回取り上げさせていただいた。
(ちなみに、はじめの写真のイチゴヤドクガエルは有毒なので、安易に触れないようにね)

-------------------------------------

世界最大、世界最重量という言葉に心激しく揺さぶられた47歳の男の子が、中央アメリカ『コスタリカ』でカブトムシを探すこととなる。

コスタリカは世界三大美女の国(コスタリカ、コロンビア、チリ)と呼ばれており、街の美女探しに関しても興味がない訳でもなかったが、純粋な男の子の気持ちが若干勝利したようである。

流石美女の国。庶民的な喫茶店の店員さんでも素晴らしい笑顔。私のハートもイチコロであったが….

 

ヘラクレスオオカブト編
(学名Dynastes hercules)

微かに後ろ髪をひかれたが、美女探しは早々に切り上げ、ヘラクレスオオカブトを探しにグアピレスノという街へ向かった。

森に横たわる大きな倒木。木の中に住み着く小さな生命まで隈なく探していく。

 

皮を剥ぐと木の隙間に動く何かが….『あっ!タランチュラ!?』思わず伸ばした手を引っ込めた。

 

その後も何本かの倒木を探し続けると、次から次へと木の中から甲虫が現れた。


ビロバヒロヅノカブトムシ(Coelosis biloba)


アロエウスミツノカブトムシ(Strategus aloeus)

そして幸運にも倒木から這い出てきた2種のカブトムシに引き続き、遂にヘラクレスオオカブトの雌(メス)が姿を現した。
活発に動き回る雌(メス)、木の先端まで移動したかと思うと、今にも飛び去ってしまいそうな程である。

遂に現れたヘラクレスオオカブトの雌。黄金色に見える毛が全身をまとい最高に美しい。この国はカブトムシまで美人なのか!?

 

そして、元気に動き回る雌(メス)のヘラクレスオオカブトの写真を収めようと必死に追いかけていると、足元に一層黄金色に輝く立派な雄(オス)が堂々と鎮座していた。

遂に姿を見せたヘラクレスオオカブトの雄(オス)。その名前はギリシャの英雄ヘラクレスに由来し、世界最大のカブトムシといわれる。(最長)

 

その体表の艶やかさと局所にみせる黄金の毛の美しさ。そして『カブトムシの王様』とまで呼ばれるだけのことはある堂々とした様。

 

ヘラクレスオオカブトの前翅(ぜんし)所謂、羽の表面は湿度が高いと黒褐色だが、湿度が下がると黄褐色が濃くなる。今回出逢えたのは雨期の終わりではあったのだが、黄褐色に輝く体表を観察できたのは幸運。

 

毛は生殖器周辺にもしっかり生えていた。やはり大事なところには毛が生えるようだ。

 

撮影の間も、雄のヘラクレスカブトムシはほとんど動くことはなかった。流石!勇者ヘラクレス。

その堂々とした様子は人間が近づいたくらいで揺らぐことはない…

 

…あれ!?なんだか変だ。この雄は随分と元気がないぞ……

 

・・・気付いてしまった。

先程まで黄金の鎧をまといし英雄にしか見えなかった雄(オス)は、どうやら衰弱していただけだった。
今にも生気を失ってしまいそうである。

先程の雌(メス)の元気さとは対照的に、弱った英雄ヘラクレスオオカブトムシに哀愁を感じながら我々は昆虫の森を後にした。

もう間もなく雌(メス)は、英雄の子供たちを産卵することであろう….

 

エレファスゾウカブトムシ編
(学名 Megasoma elephas elephas)

僕らは早速、次のターゲットの捜索に取り掛かった。世界最重量のカブトムシである。

エレファスゾウカブトムシは、マリンチェと言う豆科の木に集まるという。先ずはその木を探すために、シキーレスという街を車で走った。

暫く走っていると、レストランの敷地の一角にマリンチェの木を発見した。僕らはレストランの席に腰かけて、コーヒーを飲みながらその木を見上げた。

5m程の木だったが、少し登れば届きそうな高さに雌(メス)らしき個体を発見した。その上にも雄(オス)らしき個体を発見し、木に登ろうと無我夢中にしがみついた。

木に登っている間に更に数匹の雄(オス)を発見する。

 

雌(メス)の個体。前翅(ぜんし)を中心に頭部以外が黄金の毛におおわれている。

 

触覚と口唇の間に小さいながら強靭な牙を持っており、これを使い木の皮を剥ぎ樹液を吸っているようだ。

 

こちらは雄(オス)の個体。雄(オス)は脚と角以外の部分を黄金の毛におおわれている。長さではヘラクレスオオカブトに劣るが、全体的な大きさと手に伝わる重みはエレファスゾウカブトムシの方が勝るようだ。200グラムまで成長する個体もいるという。

 

エレファスゾウカブトムシの6つの脚は、強靭で先端には鋭い爪を擁している。これはこの体重を支えて木に登るのに、おおいに役に立っているようだ。

 

強靭な脚は木にしっかり食い込み、中々引き剥がせない。

 

夕暮れまで、木の上に登ってのエレファスゾウカブトムシの観察は続いた。
夢中になっていた私…手足には無数の蟻がたかっている事には気付かずに…..

私にとって最恐は、世界最大と世界最重量のカブトムシではなく、夕闇の中でその存在にさえ気付かない程の小さな蟻であったようだ。

今夜も虫刺されの薬を手放せそうもない。

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