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ウチダザリガニを美味しく食べて防除~北海道のザリガニ事情(北海道)

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2021.09.23

ウチダザリガニを美味しく食べて防除~北海道のザリガニ事情(北海道)

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2021.09.23
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  • 特定外来生物

斉藤大介

生まれ育った北の大地に試され続けている男で、一部ではロスターと呼ばれております。
幼少の頃からエゾトミヨやフクドジョウ、ミヤマクワガタを追いかけそのまま大人になりました。
北海道の生き物が大好きで、週末にはヒグマに怯えながら釣り竿とガサ網とカメラを持ち彷徨っています。
北海道の大自然の素晴らしさをもっと伝えたい!
というコンセプトで「わいるどらいふ北海道」というYouTubeチャンネルもやっております。

僕が生まれ育ったのは、自然が豊富で魅力的な生き物の多い北の大地。
そんな北海道でも色々と外来種が問題になっています。
中でも深刻な問題になって来たと感じる生き物のひとつが、ウチダザリガニです。

ウチダザリガニは特定外来生物に指定されており、
日本の侵略的生物ワースト100にも選抜されている危険な生き物です。
1926年に食用として持ち込まれたのが初めといわれ、実はアメリカザリガニより先に日本にやって来ました。
(アメリカザリガニは1927年に食用ガエルの餌として日本へ)

もう100年近くも前から北海道にいるということになります。
僕の大先輩です・・・
ただ先輩といえども、目に余るような状況になって来てしまいました。

北海道といえば、希少なニホンザリガニ の生息地です。

実は世界に600種類居ると言われるザリガニ類の起源がニホンザリガニと言われています。


ニホンザリガニは日本人が世界に誇るべき生き物なのです。
しかもニホンザリガニは、僕の住む札幌付近が起源らしいです。

ただこのニホンザリガニの生息地は同じく、冷水域を好むウチダザリガニの侵略によって追いやられてしまいました。
そしてニホンザリガニ発祥の地である札幌では、アメリカザリガニが幅を利かせています。

本来なら温水を好むアメリカザリガニは、ある程度冷水にも対応でき
冷水を好むウチダザリガニも、ある程度温水にも対応できてしまう恐ろしい外来種です。
驚くことにこの2種が共存している場所もあるのです・・・
そして脅威なのは、共に大型で攻撃的で大食漢なこと。
特にウチダザリガニが生態系に与える影響は大きく、各地で被害の声が聞こえます。

そして北海道におけるアメリカザリガニの生息地は局所的ですが、ウチダザリガニの生息地は広いです。
元々道内各地の様々な水系で釣りをしていてもよく見かけてはいたのですが、近年は地元札幌でも爆発的に増えているのを目の当たりにして愕きました。


ちなみに3種のザリガニの見分けかたは知ってますか?
成体ならなら比較的見分けれるでしょうが幼体だとどうでしょう。


分かりましたか?
上からニホンザリガニ、アメリカザリガニ、ウチダザリガニです。
見分けかたに自信がなければ、生体の移動や駆除は辞めておきましょう。

北海道はこのようなザリガニ事情なので、僕は今年積極的にウチダザリガニの駆除を行っていました。

生息地では山のように獲れてしまうんです、悲しいことに・・・

獲っても獲っても期間を空けて同じ場所に入るとまた獲れてしまいます。
居心地の良い場所に他のウチダザリガニが入って来てしまうんですね。

基本的にウチダザリガニは遊泳力が高いですが、後ろに網を構えてしまえばあとは手や足で追いやって簡単に捕獲出来ます。

ザリガニ全般に言えることですが、夜行性の彼らは日中には物陰に隠れていることが多いので、隠れ家となってそうな岩をめくったり、魚の切り身を入れたトラップの投入で誘い出したりすると発見出来ます。

もちろん、昼間に呑気に散歩して歩いてるザリガニも多いです。

ちなみに北海道だと、夜間はヒグマの行動が活発になる時間帯です。
ウチダザリガニの生息地はヒグマの生息地と被る場合が多いので、注意しましょう。
と言うか、夜間の捕獲は危険なのでやめてください。

僕が捕獲してて感じるのは、性格に個体差があるということ。
警戒心のない個体は手でも簡単に獲れてしまうのですが、臆病な個体は人の気配を感じるだけで素早く逃げてしまいます。

これが捕獲を繰り返しても、ウチダザリガニを完全に根絶するのが難しい理由の一つなのかなと思います。

ただ根絶は出来なくても、定期的に捕獲することは意味のないことでは無いと思います。
逆に何もしないと、貴重な固有種や在来種が根絶されてしまうかもしれません。

ただウチダザリガニは、本来の生態系に深刻なダメージを与える存在ですが、彼らに罪がある訳ではありません。
元々は人間の手によって連れてこられただけで、彼らはその環境で懸命に生きて使命を全うしているだけです。
もちろん他の外来種と呼ばれる生き物達もです。

幸いウチダザリガニはとても美味しい生き物です。
ただ殺すだけではなく、美味しく食べての駆除をお勧めします。

≪ウチダザリガニは特定外来生物に指定されています≫

生きたままでの移動は禁止されています。
どうしても殺すのが忍びない場合は、元いた場所に逃がしましょう。
捕獲した特定外来生物を別の場所へ移動するのは犯罪行為です。
もちろん飼育も出来ません。

なので美味しく食べる為には、その場で締める必要があります。

ウチダザリガニが獲れたら吻(口)から脳天にかけて、ナイフを突き立てると締めることが出来ます。

もしくはその場でボイルしてもいいですね。

塩を多めにして茹でたら、それだけで臭みも少なく美味しく食べることが出来ます。

身はエビのようで、大きな爪はカニのような味がします。
ほろ苦いザリミソも含めて、非常に美味しい生き物です。

パスタにしたり、アヒージョにしたり、天ぷらにしたり、出汁を取ったり、色々と楽しめます。

我が家の冷凍庫では、大量のウチダザリガニがストックされています。

この美味しさを沢山の人達が知ってくれて、食べる為の捕獲を行う人が増えてくれたらなと思います。少なくとも僕の周りでウチダザリガニを食べた人間は、みんなその美味しさにハマっていますよ。

余談ですが、大型のニジマスの胃の中にウチダザリガニが入っていたと聞いたことがありますし、ミンクやアライグマが食べていたという目撃例もあります。
皮肉なことに、他の外来種の餌にもなっているんですね。

ウチダザリガニの爆発的な繁殖力は、
非常に脅威で個人での防除は難しいですが、
僕は今後もウチダザリガニの天敵であり続けたいと思います。

実際の捕獲の様子はリンクから飛んで動画をご覧下さい。

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