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見てよし、釣ってよし、食ってよし! アマゾンの華「ピーコックバス(トゥクナレ)」を食べる

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2017.04.11
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見てよし、釣ってよし、食ってよし! アマゾンの華「ピーコックバス(トゥクナレ)」を食べる

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2017.04.11
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平坂 寛

「五感を通じて生物を知る」をモットーに各地で珍生物を捕獲しているライター。
生物の面白さを人々に伝え、深く学ぶきっかけとなる文章を書くことを目指す。

著書:「外来魚のレシピ〜捕って、さばいて、食ってみた〜」「深海魚のレシピ〜釣って、拾って、食ってみた〜」(ともに地人書館)
「喰ったらヤバいいきもの」(主婦と生活社)

いろんな意味でアマゾン一番人気の魚
南米・アマゾンといえば淡水魚の宝庫であるが、その中でも特に人気のあるのがピーコックバス(地域によってはトゥクナレとも呼ばれる)である。

ピーコックバスの生息する河川


ピーコックバスは流れの中をビュンビュン泳ぎまわるタイプの魚ではない。こうした大きな岩や倒木の陰に潜んでいることが多い。

「人気」と一口に言ってもいろいろなベクトルがあるが、この魚はあらゆる角度から愛されている。総合点ではあの有名なピラニアやピラルクに勝るとも劣らない。

まず、釣って楽しい魚として世界中の釣り人たちのあこがれとなっている。肉食性、しかも生きた獲物しか追わないピーコックバスはルアーに果敢にアタックしてくる上に、いったん釣り針にかかると凄まじい勢いで水中を走り、水面を飛び跳ね、激しく抵抗する。
これが欧米を中心とするスポーツフィッシャーマンたちを虜にしてやまないのだ。


基本的に動くものにしか食いつかないのでルアーを使って釣り上げる。そのファイトはよく似た体型のブラックバスと比べても段違いに激しい。


一口に“ピーコックバス”と呼ばれる魚たちはいずれもCichla属という分類群に属すシクリッドの一種。その数は実に十数種におよぶ。

そして、その見目麗しさから観賞魚や水族館の展示用魚としても人気が高い。
輸送に弱いので値段は張るが、はるか地球の裏側である日本でもペットショップなどでその姿を見ることがある。
尾のつけ根に目玉のような斑紋があることから、観賞魚業界では「アイスポットシクリッド」という名で流通することが多い。

種によって黄、赤、青と鮮やかな体色を呈する。成熟したオスはおでこが出っ張るのも特徴。同じベラ亜目に属すコブダイやナポレオンフィッシュを彷彿とさせる。

現地では重要な食料
そして何より。ピーコックバスは美味いのだ。
さらに資源量も比較的多く、安定して漁獲されるためアマゾンでは水辺に暮らす人々の貴重な食料となっている。
市に卸してもなかなか良い値がつくらしく、漁民の収入源にもなっている。
時にはサンパウロなど生息水系から大きく離れた街に並ぶこともあるという。

現地の漁師が弓矢で(!)獲ってくれた大型個体。どこかハタ類のような雰囲気もある。

僕もアマゾン奥地を訪問した折、実際に釣って食べてみたことがある。


キャンプ地で細い木を切り集めて台を組み、直火で焼いていく。現地人の手際の良さにびっくり。


ピーコックバスの尾頭付き。現地では定番料理だという。


柔らかい白身だが、味はしっかりしている。それでいて、川魚特有のクセも無い。これは…美味い!!

豪快に直火で炙ると、厚い皮に覆われた白身がふっくらと焼きあがった。上品な身質である。
意外にも川魚特有の泥臭さやクセが無い。かと言って淡白すぎない味わいはむしろスズキやハタなどの海産魚に近い。万人ウケする美味さと言えよう。
基本的に新鮮な海産物を入手できない現地で重宝される理由がわかった気がした。

こちらも定番。ピーコックバスのスープ。川の水で塩と煮込んだだけだが、抜群に良いダシが出ていて何杯でも食べられる。ご飯にかけても良し。好みでピメンタ(唐辛子)を漬けた酢をふってもいい。


ピーコクバスのフライ。濃いめの味付けでライスとファリーニャ(干したキャッサバの粉)のおかずにする。スープもそうだが、この皮がもちもちして美味いんだ…!

スープやフライにしても抜群においしい。
「ジャングルの奥地まで来て、こんなに美味いもん食べちゃっていいの!?」と思った。

…今になって考えれば、ジャングルの奥地だからこそ味わえるうまさなのだが。

死ぬまでにもういっぺん食いたいなぁ。あの大自然の中で。

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