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ジュラシックな天然記念物・クロイワトカゲモドキに出会った

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2016.03.14
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ジュラシックな天然記念物・クロイワトカゲモドキに出会った

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2016.03.14
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  • クロイワトカゲモドキ

半澤 聖也

宮城県生まれ
フィッシングカレッジ卒業後、魚類調査会社へ所属。約三年に渡り、東北各地の水辺でフィールドワークを重ねる。東日本大震災を機に、メインフィールドを海外へ移し、タイランドで観光客のガイドや釣り雑誌のカメラマンとして活動。
現在はMonsters Pro Shopの運営と、釣り番組の制作営業に携わる。

シルバーウィーク真っ只中の2015年9月20日。僕は友人たちと沖縄本島に来ていた。

だが、この時期の沖縄には一年でもっとも多くの観光客が押し寄せるらしい。
実際、ゲストハウスやホテルを予約するにも直前では全く見つからなかったし、レンタカーを見つけるのにも一苦労した。案の定、国際通りや首里城、美ら海水族館等の有名観光地は人でごった返している。
さらに驚いたことに、沖縄本島北部に広がるやんばるの森まで、本土からの訪問者で溢れかえっていた。…オキナワマルバネクワガタを求める、筋金入りの昆虫愛好家たちだった。

全国各地から集まった7人のメンバーが那覇空港で合流。レンタカーに乗ってヤンバルを目指す。

メンバーの一人である平坂寛さん(以下、平坂さん)は、学生時代に琉球大学で沖縄の自然について学んでいたそうだ。心強いアドバイザーとともに、縦横無尽のやんばる探検が始まった。

虫、魚、植物、爬虫類、両生類、鳥やコウモリなど、沖縄の自然を存分に楽しむ。

image04
オオゲジが現れると、平坂さんが躊躇なく手掴み。おぞましいフォルムの虫を体に這わせながら「こんな見た目だけど、ゴキブリを食べてくれるいい奴なんです」「一回触ってしまえば絶対に可愛く感じてきますよ」と生物愛を感じさせる説明をしてくれる。

そんな楽しい観察会は睡眠時間すらも削って続き、ついに三日目に突入した。

「そろそろハブとか危険生物が出てきてくれないかな」と思っていると、一人が林道の先に動く影を見つけた。新たな生き物発見を待ち望んでいたメンバーたちが一気に駆け寄ると、そこには小さなトカゲがヨタヨタと歩いていた。

image03

image00
腕を伸ばして歩くので、ライトを照らすと影が伸びてものすごく目立つし、容姿に似合わず動きが遅い。

平坂さんの説明では【クロイワトカゲモドキ】というヤモリの一種だという。天然記念物なので触ってはいけないらしい。確かにこんなに目立って可愛くて、尚且つ鈍臭いのであれば、乱獲の憂き目に遭ってしまうかもしれない。

不思議なもので、最初の一匹に苦戦していても、それを見つけた途端に次々と同種が見つかるということがままある。フィールドワークあるあるだ。

この時も例外ではなく、二個体目が間髪を入れずに現れた。

image06
成体のクロイワトカゲモドキ。柄も顔つきも、先ほどのベビーとは大きく異なっている。…だが、腕を伸ばしたヨタヨタ歩きやスピード感のない動きについては、残念ながら成長していないようだった。

三匹目もすぐに見つかった。

これで完全に確信した。今、僕らはクロイワトカゲモドキのホットスポットに足を踏み入れている。
擬態しているつもりなのか、枯れ草の脇に佇んでピクリとも動かない。先にも言った通り、天然記念物なので触ることすらタブーだが、ここまで動かないと超至近距離で観察はできる。

image01
なんだろうこのジュラシック感は…見れば見るほど成体の格好良さにハマっていく。

思う存分観察して満足した帰り道、今日一番の大きな個体と遭遇した。15センチはあるだろうか?堂々としていて貫禄があり、僕らを睨み付けてくる。
写真を撮るのも恐縮してしまいそうになる程の睨みを利かせ、ゆっくりと森に帰って行った。ここまで表情がハッキリした爬虫類は見たことがない。この夜、このヤモリがマイフェイバリット爬虫類のダントツナンバーワンに躍り出た。本当に、出逢えてよかった。

image05
クロイワトカゲモドキは開発による生息地の減少、マングースなどの外来動物による食害、あるいは密猟などで生息数が減少している沖縄県の天然記念物である。
もし幸運にして見つけることができても、決して触ることはせず、森に帰るのをそっと見守りたい。

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