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沖縄、アダンの林でヤシガニ探し!

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2016.03.11

沖縄、アダンの林でヤシガニ探し!

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2016.03.11
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半澤 聖也

宮城県生まれ
フィッシングカレッジ卒業後、魚類調査会社へ所属。約三年に渡り、東北各地の水辺でフィールドワークを重ねる。東日本大震災を機に、メインフィールドを海外へ移し、タイランドで観光客のガイドや釣り雑誌のカメラマンとして活動。
現在はMonsters Pro Shopの運営と、釣り番組の制作営業に携わる。

ヤシガニ探しに挑戦したことは、これまでにも何度だってあった。

沖縄本島、石垣島、竹富島、西表島、小笠原諸島…。そこが分布域であるならば毎晩外に出て、孤独に夜道を歩き回った。しかし結局、自分の力だけでは見つけることができなかった。

だが、今夜は決着をつけるために6人のメンバーを集めた。ローラー作戦でヤシガニに挑むことができる。

舞台は今回の道先案内人である平坂さんが、過去に何度もヤシガニを見たという海岸沿いの防風林。沖縄でよく見かけるアダンという植物が密生するエリア。

ヤシガニはアダンの実が大好物だと聞く。
これだけ広大なアダンの茂みがあれば、今回こそ一匹くらい見つかるんじゃないか。期待が高まる。

捜索開始してからほどなく、ふと視線を感じてヘッドライトを向けると一匹のヤモリが僕たちを覗き込んでいた。シャッターチャンス!よく見ると、辺りではたくさんのヤモリ達が活発に餌を探していた。

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ガサガサと枯れ落ちた葉をならしながら現れた、人騒がせなオカガニ。無駄にドキドキさせられたが、この生物も初捕獲だったので個人的にはとても嬉しい。
いろんな色、形の貝殻を背負ったオカヤドカリもまた、登場の仕方が紛らわしい。特に、真っ青で大型のムラサキオカヤドカリは「もしかしてこれはヤシガニの子供じゃないの?」と訝ってしまう。ついにはモクズガニまで発見することができたが、本命のヤシガニはなかなか見つからない。

image04

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二時間ほど歩き回ったか。未だヤシガニの姿は一度たりとも見えない。
あれだけ広大に思えたアダンの森も見尽くしてしまった。6人で二時間本気で捜索してこのザマ。
さすがに絶望を感じながら来た道を折り返す。

「そろそろスタート地点付近に戻ってきたな」そう思った時、一番後ろを歩いていたメンバーが「あっヤドカリいた!」と小さく叫んだ。「またヤドカリか…」そう思いながらも全員が振り向くと、ヤドカリが登るとは思えない高さのアダンの葉を指差している。

そしてその指の先のアダンには、ヤドカリなどではなく、正真正銘のヤシガニがしがみ付いていた。出来すぎのような大逆転劇。ターゲットを見つけた時の抑えきれない感動と興奮は、こうしたフィールドワークならではのものかもしれない。一旦、この快感が病みつきになると、もう抜け出すことは難しい。

image08

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市場でプラケース詰めでられているヤシガニを見たことがあるが、野生の個体は初めてだ。
脚を振り上げ地面を叩きガチガチと威嚇音を出す。
少年の心をくすぐるモビルスーツのような殻のかっこよさに痺れた。

image00

そしてまさかの奇跡。観察して撮影も終え、達成感の余韻に浸って殺気が消えたためだろうか。20メートルも離れてない場所で、さらに大きなヤシガニを発見してしまった。これまでの捜索状況を考えると本当にありえない出来事だが、素直に嬉しい。青みがかった体色が、なおのこと美しい。

image01

ヤシガニは近年、その個体数を減らしている貴重な生物。
また、ハサミはの力はさながら万力である。大変危険なので、細心の注意が必要だ。指を挟まれたら怪我は避けられないだろう。
扱いに慣れた人が同伴していない場合はむやみに触れず、眺めるだけにとどめておいた方が良いだろう。

※補足:ヤシガニを食用にする地域もあるが、個体によっては毒を持っていることもあるとか。心しておこう。

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