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青空とブラックウォーター/インドネシア・カリマンタン島で、極上のフラワートーマンを探す

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2018.10.10
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青空とブラックウォーター/インドネシア・カリマンタン島で、極上のフラワートーマンを探す

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2018.10.10
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岡林弘樹

高知県出身大阪府在住。
休日には国内から海外まで釣行を繰り返すフィッシングフリーク。サラリーマンベースでありながら、休暇になると期間ギリギリの弾丸遠征を何度も敢行している。ツララフィールドスタッフ。
http://tulalajp.com/

ずっと昔、どこかのファミレスにて見せてもらった、目を疑うような魚体の写真。その中でひときわ目を引いたのは、真っ青に染まったフラワートーマンだ。インドネシアより帰国したビックリマン高田は、「この魚に逢えたら見惚れます。震えます。」と言い切った。見惚れる程の青さなら、この眼で見てみたい。

そんなシンプルな想いは消えぬまま、月日は流れ、ようやく今年になってカリマンタン行きの予定を立てる事が出来たのだ。

2018年7月中旬。西カリマンタンの玄関口と言われる都市「ポンティアナク」。僕たちは空港で人を待っていた。人でごった返す到着ゲートは、南国熱帯の湿った風が吹き抜けている。

当月の初旬から、先に別件でカリマンタン入りしていた僕と、友人のビックリマン高田。空港で待つのは、今回旅を共にするUさんだ。そんな3人で目指すのは、西カリマンタン奥地のカプアス川水系。多くの魚種が存在する、アジアきっての楽園だ。

Uさんを乗せた飛行機は2時間ほど遅れたが無事に到着。合流出来た喜びをそのままに、僕たちは早速ポンティアナク観光へと繰り出すことにした。


訪れたのは「赤道記念碑」。巨大な記念碑が屋根の上に建設されている。

ポンティアナクは北緯0度0分の都市であり、赤道直下では最大級の都市だ。
内観は教会のような佇まいで、この施設や赤道にまつわる歴史を知ることが出来る。


赤道直下では、タマゴが直立するという。施設内でもタマゴを立てる体験が出来るようで、Uさんが早速チャレンジしてみる。


僕もチャレンジするが、これがなかなか難しい。何度もタマゴを転ばせつつ、直立させる成功。何気に感動する光景だ。

施設から外に出て少し歩くと、茶黒い水の広大な川が目の前に広がった。
これが、西カリマンタンを代表する河川「カプアス川」だ。


カプアス川に浮かぶ遊覧船。観光客とエビ釣りの地元民が入り混じって賑わいのある水辺だった。

他にもフードコートや土産屋など、施設の周りは色々と充実しており、ポンティアナク観光では外せない場所であると感じた。

翌日、いよいよ奥地に向けて移動を開始する。まずは国内線でのフライトだ。


眼下には、森を這うように流れるカプアス川上流部が映っている。

ブラックウォーターを含む支流が、土色の本流とぶつかり綺麗な色の境目を作っていた。広がるジャングル、流れる川、そして青空。気持ちは昂る一方だ。


数時間のフライトを経て、飛行機は無事に到着。

天気も良好。ポンティアナクと比べ標高が高いせいか、吹く風に湿り気が無く、少しだけ涼しい。


空港からは車での移動となる。

街を抜け、うねるような山道を数時間移動するのだが、思った以上に舗装が整っており不快には感じない。

目的の街に到着後、船に乗り換え数時間移動する。滞在する村はその先にあるのだ。船着き場では、やや曇り気味の表情を浮かべた高田が水辺を覗きながら悩んでいる。湖の水位が少し高いらしい。

水位が高い状態では、大移動の際に船が使えることで釣り場までのアクセスが容易というメリットがあるものの、魚が少しだけ釣りにくくなるそうだ。岸際が冠水すると、シャローを好むスネークヘッドなどはブッシュの奥に入ってしまう。

そんなネガティブな情報を耳にしても、あまり気持ちは落ち込まない。目の前に広がるのはアジア最高級の楽園。そんな場所で釣りが出来るという事自体、僕にとっては価値があるからだ。


次第に日も傾き、水面は徐々に朱色を含み始める。

僕達を乗せた船は、ブラックウォーターの湖面を飛沫に変えながら駆け抜けていく。


船がギリギリ通れる程度の細い水路を抜ける。

水位が引いていくと、この水路も陸地になってしまうらしい。スケールの大きい話であまり想像がつかない。機会があれば、まるまる干上がった姿も是非見てみたいものだ。木々の隙間を抜け、支流に出たボートは順調に上流を目指す。


川沿いには、沢山の村があった。人々の暮らしに、この川は切っても切り離せない。

僕たちに向けて手を振ってくれる子供達と、川で洗濯や水浴びをする大人たち。ノスタルジックを感じる光景だ。

周りが暗くなり始めた頃、滞在する村へ到着した。この村の一軒に食事や寝床まで、色々と世話になる予定だ。カプアス川水系に来たのだから、夜は魚を採って遊びたいと思っていたが・・・。

実は前述にあった別件で崩し、体調があまり回復していなかった。そんなこともあり、明日のことも考えて今晩はやむなく休養することにした。翌日は、いよいよ実釣一日目だ。万全の体制で臨みたい。


翌朝、南国特有のスロースタートで開始した日本人チーム。

しかし、ボートマンのほうが先に用意が出来てしまい、良い意味で予想外の僕達は慌てて準備をする事になった。

今日は僕と高田のペアで船に乗り込む。Uさんはガイドマンとのペアで乗り込むことになった。船は、村の前を流れる川を下り、その途中で合流している支流を登り始めた。


支流に入った瞬間、水の色が真っ黒になった。

思わず声を上げてしまう。本流の水ですら黒い水だと思っていたが・・・この純粋なブラックウォーターには素直に驚かされた。臙脂色(えんじいろ)の水中はよく見ると透明度が高く、底に沈む木や岩を薄っすら確認することが出来た。

そして泳ぎ回る沢山の小魚。水中に手を入れれば、コツコツとぶつかってくる程、魚影は濃いのだ。アクアリウムを見ている気分になる。

見続けても飽きない水中を目で追っている間にも、船は順調に支流を登っていく。いよいよ流れも速くなり、船もようやく進めるかといった雰囲気になった頃。視界が一気に開け、目の前に広大な湖が広がった。


この様に、支流を登り切った先の湖が今回のメインエリアになる。

まだ朝の空気が残る湖。緑に囲まれ、空が水面に反射して美しい光景を作り出していた。

この湖の名前をA湖とする。A湖は、数ある湖の中でもプレッシャーが高く、魚を多く釣るのは難しい。全体的に水深が深いため、シャローの釣りをメインとするスネークヘッド類に関してはやや釣りにくい場所でもある。しかし、大型のレッドスネークヘッドが狙える湖であり、何よりレッドアロワナの目撃が多い湖でもある。

そして、鮮やかな青色のフラワートーマンがよく釣れているのもA湖である。そう考えると、なかなか夢のあるフィールドだ。Uさんの乗ったボートとは二手に分かれ、早速釣りを開始する。

池の周囲を時計回りに30分ほど進んだ所で、トップウォーターにバイトがあった。フックアップするようなバイトでは無いが、今回の釣行での初バイトだ。ルアーをスプーンに交換し、少しレンジを入れてみる。投げ続けることしばし、カツン!とバイトが出てロッドに重みが乗った。魚は大きくないようでファイトも程々に無事にランディングは成功した。


今回のターゲットであったフラワートーマン(Channa pleurophthalma)。

ブラウンの体表にオレンジの模様が美しい。嬉しさに顔もほころぶ。


幸先よく釣れたものの、やはりA湖は甘くない。

日が昇るにつれ、次第に反応も悪くなってきたので、違う湖へ移動することになった。先ほど登った水路を下り、また違う支流を登り、木を避けたり藪を漕いだりしながら数十分。棘のある植物にも絡まれ、痛いと嘆きつつ辿り着いたのは、先ほどより一回り小さい湖だった。

この湖の名前をB湖とする。ここはA湖よりも全体的にシャローであり、スネークヘッドが釣りやすい場所だ。Uさんの乗った船とは、先ほどと同じように別れて釣りを開始。

冠水ブッシュやレイダウンなど、多彩な障害物にルアーを通しながら、船を進めること数十分。サーフェイス気味に引いていたスピナーに飛沫が出るほどの豪快なバイトが出た!フッキングと同時に猛烈な突進をお見舞いされ、やや面食らってしまったが、なんとか相手をいなしつつ、慎重にランディングする。


キャッチしたのは3kgほどのレッドスネークヘッド(Channa micropeltes)

この辺の湖では平均的なサイズらしい。数も多く釣れるとの事で、湖のポテンシャルに驚かされる。


その後は、朝に釣ったのと同じようなフラワートーマンが何本か釣れた。

気が付けば、日も真上近くまで登り、日陰が作られない湖上は照り返しも合わさり灼熱と化していた。時刻も昼飯時である。クールダウンも兼ねて食事休憩をはさむことにした。


船底にキープされていたフラワートーマンを、村人が串焼きにしてくれた。

味は濃厚。ジューシーな肉質で驚くほどに美味しい魚だった。休憩後、再びUさんの乗る船と別れ、今度は湖を半時計周りに進んでいく。行き着いたのは大きな流れ込み。奥の流れが強くなったチャラ瀬で、小さいボイルが頻発している。そこにスピナーを投げ入れると、コン!と気持ち良いバイトが竿先に伝わってきた。


上がってきたのはレプトバルブメラノプテルス。カリマンタン島の固有種だ。

小さな身体の割にはよく引く魚だ。エラの赤い模様が美しい。


これは、少し緑が混じった個体のようにも見える。
青や緑の要素を持つ個体は、おおよそ30匹に1匹混じる確率であるという。しかしこの様に、完全な青や緑とは至らぬものの、色々な要素を含んで個性豊かに発色する魚達を眺めるのは非常に楽しい。


湖を回り終えた頃。あんなに高かった太陽はいつしか傾き、姿を隠そうとしていた。

楽しかった一日はこうして終わっていく。


湖の反対側を回っていたUさんとも合流。初日はお互い、良い釣果に恵まれたようだ。

翌日。今日はUさんと僕が同船することになった。やはり、写真でしか見たことのない「青色の個体」が見たいと考えていた我々。ここから先は、魚を沢山釣って確率を上げていくしかない。

ある程度釣り方も把握出来たので、数は昨日よりも釣れる自信があった。今日は徹底してフラワートーマンにターゲットを絞ろう。そんな風に僕達の意見は一致し、行先を昨日調子の良かったA湖に定めることにした。


支流を登る途中では、鳥や猿などの鳴き声が四方八方から聞こえてくる。

まさに思い描いたジャングルそのものだ。しかし、その姿を見る事が出来るのは、ほんの一瞬。我々の気配に気付いて逃げてしまうからだ。そんな中、シャッターチャンスを見計らうも、なかなか写真に収めることが出来なかった。


爽快に広がる風景。朝から最高の気分だ。

前述した通り、今日はとにかく数を釣りたい。昨日よく当たっていたスピナーを今日のメインルアーとして使用する。時間帯に合わせ、リーリングスピードを変えてルアーを引くレンジを調整していく。

朝は特にサーフェイスの反応が良好で、巻くときに竿を少し立て気味にしつつ水面直下を泳がせてやると、ルアーに向かって岸際から魚が突進してくるのが見える。言うまでもないが、これはめちゃくちゃ楽しい。こんな感じでやってきたファーストバイトは、水面で暴れる姿を見てフラワートーマンだということが確認できた。


今日も相変わらず好調の予感。

「このコースを通せば釣れる!」と思ったコースでは、必ずと言っていいほどバイトがあるので、本当に忙しい朝だった・・・。


Uさんとダブルヒット!こんなシーンもちらほら。

午前中は湖を1周し、20匹以上のフラワートーマンをキャッチすることが出来た。釣れる度に、その可愛らしい魚体に癒されるのだが、未だに狙いの青い個体に出逢えていない。そして時刻は昼時。昨日と同様、真上からの容赦ない直射日光が船上を灼熱に変えている。暑さもピークに達しつつあるので、昼休憩を挟むことにした。


湖のほとりには小屋が設置されている。休憩しながら見える湖が美しい。

生命の危機を感じる程に暑い日には、「日陰」の偉大さを身をもって知ることが出来る。この日も例外なく、日陰は僕達に優しかった。草木の匂いを含んだ風を浴びながら、食事後にここで昼寝をするのは最高だ。

休憩が終わったあとは、午前中からの流れを思い切って変えてみる事に。B湖を離れ、再び支流を下って次の湖を目指すプランだ。釣れて満足している内に、色々な事も試しておきたいと思った。

こうして辿り着いた次の湖、仮にC湖と名付けよう。ここも全体的に深い場所が多く、今回のような増水時には釣りにくい釣り場でもある。大減水すれば爆発的な釣果が見込める場所ではあるが、昨日の今日では全体的にあまり減水も見られない。しかし、ここはカリマンタン。何が起こるかはわからない。そんな事を考えていたら、岸際に投げていたスピナーにカツン!とバイトがあった。

そろそろバイトにも慣れてきたこともあり、特に慌てることもなくファイトを行っていた。が、浮いてきた魚体を見て目が覚めるような気分になった。
「あれ?なんかちょっと青いぞ!」


よく見ると全体的に青い。青色の要素を持つ個体であることは間違い無さそうだ。

思わぬラッキーフィッシュが釣れてしまうのも釣りの醍醐味である。極彩色ではないものの、青を薄っすらと含むその魚体に嬉しさがこみ上げる。どうしてお前は青色で生きようと思ったの?と問いかけたくなった。これからも自分らしく生きて欲しい・・・とお別れの挨拶も程々にリリースする。

少しだけ目標を達成した気分にはなったが、まだまだこれからだ。もっと、青い魚が見てみたいと思った。


しかし、やはりC湖は甘くない。この1匹をハイライトにこの日は終わってしまった。
そして、我々も太陽に散々焦がされ、体力も奪い尽くされてしまった。今日は暗くなる前に帰宅することにした。

明日からもまだまだ続くスケジュール。少しずつ、確実にターゲットに近づいている気がする。もっと沢山の魚種と、本命の青色に出会いたい。そう願いつつ、翌日に向けて英気を養うのであった。

旅行手配:Chilltrip  

後編

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