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ホビットの痕跡を追う『ファーストコンタクト編』(インドネシア・フローレス島)

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2018.08.08
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ホビットの痕跡を追う『ファーストコンタクト編』(インドネシア・フローレス島)

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2018.08.08
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鍋田 陽二

1970年 福岡県生まれ
魚類と両生類をこよなく愛する中年冒険家&ハンター。
Facebook上の釣り愛好会『魚塾』の塾長を務める釣りバカでもある。

私は世界の不思議が好きだ。それは古代生物から始まりUMA(未確認生物)・もののけの類に至るまで、そんな私が以前、フローレス島を経由してコモド島に渡った時に耳にした、ホビット伝説。
異常な興味をかきたてられ、その時から私は、ネットや書物を読みあさっていた。

約1年が過ぎた頃、フローレス島近郊のバリ島に仕事ができインドネシアを再訪する機会が訪れた。まさに機が熟した感じであった。

バリ島から1時間半のフライトで島の西部のラブアンバジョに到着する。
ここから今回の冒険が始まる。

フローレス島
インドネシア小スンダ列島を構成する島の一つ。16世紀にポルトガルの宣教師と商人が訪れ、花に満ち溢れた島と表現され、ポルトガル語の『フローレス=花』からこの島をフローレス島と名付けた。


機が熟し訪れたフローレス島。最初に見かけたバナナは熟す前だった。不吉な予感しかしない。


確かに島には南国の花や果物に満ち溢れ、美しい島の姿をみせてくれた。


多くの教会やマリア像などが観ることができる。写真は偉大な天使と称されるミカエルの像。


フローレスの女の子。可憐で控えめな笑顔を見せてくれる。

人口は183万人ほどであるが、島民の約80%がカトリック教徒。街には教会が多く、また信仰深く、そして優しい島民が出迎えてくれる。このフローレス島で2003年インドネシアとオーストラリアの合同チームによる発掘が行われ、物語上の小人『ホビット』の原型と言われたホモ・フローレシエンシス(Homo floresiensis)所謂フローレス原人の骨が発見されるに至った。

フローレス原人
発見当初この小さな骨は、子供の原人のものではないかとも推測されたが、その後の解析で1m程度・体重20㎏・脳の大きさは現代人1500㏄に比べ380㏄程度しかない女性の骨であることが判明した。


『Elisabeth Dyanes.Paris 出典』

フローレス原人がどこから来たのか?正確にどの時代に生きたのか?なぜ小型化したのか?諸説あり何れの説も確証が得られたものでない。信じがたい話も含め、下記の3つの説を紹介したい。

1.島嶼化による小型化説

アフリカ大陸を起源とし、大陸を経由しジャワ島に渡ったホモ・エレクトス(Homo erectus)所謂ジャワ原人がフローレス島に渡り、生物相の薄い(食料の少ない)この島で島嶼化したという説。

島嶼化とは生物がその生命を維持するために食料の少ない状況で身体を小さく進化させることであるが、この現象が起こったとされる。

現にこの島では体高1m50㎝程の小型の象ピグミー・ステゴドンの骨も発掘されている。

ただし、フローレス原人が生きていたであろう時代には、既にジャワ島とフローレス島の間は激しい海流が流れる海であった為、いかようにして彼らが海を渡ったのかが謎である。

2.遺伝子異常による小型化

フローレス島にたどり着いたホモ・サピエンス(Homo sapiens)が病気や遺伝子異常で体が縮小したものだという説。この説に関しては最初に発掘されたリアンブア洞窟より100㎞も離れた場所でも同様の小型化した化石が発掘されることにより否定的な見方が強くなった。

3.インドネシアの伝説の小人マンテ族説

前述の2つの説も踏まえ、何らかの原因で小型化したフローレス原人が、インドネシアで有名な小型狩猟民族マンテ族として生き残っているのではないかという説。彼らは小柄ながら運動能力にたけており狩猟を得意としていたようだ。この小人マンテ族説を踏まえ後述するティモシー・ダロー事件に注目していただきたい。

ティモシー・ダロー博士事件
もう一つ私が着目し、このフローレス島に足を運ばせた事件がある。
1977年にフローレス島で起こった殺人事件。野鳥を観察する為にジャングルに入ったティモシー・ダロー博士を含めた3名の研究チーム。うち2名がジャングルで斬殺された。
唯一生き残った博士は『猿人に襲われ殺されてしまった。その猿人撮影にも成功した。』と証言した。
しかし、博士はジャングルでビデオカメラを失くしており証拠もない。また当時そのような証言を信じる者は居らず、博士は投獄され刑務所で一生を終えることとなった。
その数十年後、ジャングルで発見された博士のものと思われるビデオカメラ。そこには毛に覆われた原人の姿が映っていた。
この事件とカメラの発見が真実であり、研究チームを襲った猿人がフローレス原人の生き残りであったとしたら、既に絶滅種とされたホモ・フローレシエンシスは、現在においてもジャングルにひっそりと生き残っている可能性がある。それがマンテ族である可能性も拭いきれない。

 

ホビット探索

今回の冒険の趣旨やティモシー・ダロー博士事件の事を仲間に話したところ、過剰な冒険で私の気が触れたのではないかと心配されていたが、私はいつもに増して正気であり本気であった。


美しい田園風景を眺めながら6時間のドライブを終えた。

ラブアンバジョの空港から6時間ほど車に揺られながら、先ずはホモ・フローレシエンシスが発掘された『リアンブア洞窟』を目指した。実際彼らが生活したであろう場所を訪れるためである。
夕日がラナカー火山へかげりだした頃、私はリアンブア洞窟に到着した。
洞窟はとても静かに私を迎えてくれた。


洞窟の入口に立った看板。書かれている内容は『下記の法律コードで守られており、依然研究中である。違法行為は厳しく罰せられる』というような内容かと….


この洞窟の6mの地層からホモ・フローレシエンシスは発掘された。


洞窟の奥行きはないが幅広くひんやりとしていた。

彼らはこの洞窟で火や石器を使い狩猟を行っていたようだ。現に、この発掘場からもフローレス島の固有種フローレス大ネズミ・コモドドラゴン・ゾウの絶滅種(ピグミー・ステゴドン)・トリの絶滅種(ハゲコウの仲間)等の骨も発掘されている。


ゾウの絶滅種(ピグミー・ステゴドン)僅か体高1.5mの象。『国立科学博物館出典』


コモドドラゴン。『国立科学博物館出典』

ひとしきり洞窟を歩き回った私は、洞窟から徒歩数分の小さな博物館を訪れ聞き込みを行う事にした。
フローレンス原人の骨もガラスケースに入って展示を行っていたが、遠路はるばる日本から来た奇特な中年のために、ガラスの鍵を開けてくれた。


フローレス原人の頭蓋骨。煙草の箱と比べていただき、その小ささを感じ取ってほしい。


フローレス原人の足。原人類とチンパンジー双方との共通点がある。同時にその双方とも違いがあると言う事になる。

博物館の展示物を食い入るように眺め、館長を質問攻めにし、私はリアンブア洞窟を後にした。そのころにはラナカー火山に今まさに日が落ちようとしていた。


夕食を済ませた私は、ガイドのアフリと彼の親戚の老人を連れ、真っ暗なジャングルの奥に入っていった。

勿論私の目的はジャングルの奥地でホビットに逢うことだったのだが、2人にそんなことを言おうものなら断られるのがオチである。嘘も方便というし、彼等にはジャングルの奥地で珍しいクワガタを探したいとだけ伝え連れ出した。
数時間程歩いた頃だろうか、暗闇の茂みから飛び出した何者かが私たちの前を突然横切った!!
その瞬間我々は凍り付くような恐怖と共に悲鳴を上げた。


続編に続くかどうかは我々の安否も含め不明である。

ホビットの痕跡を追う『ファーストコンタクト編』完。

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