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エイを釣ってみたかった…! (東京湾)

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2017.04.07
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エイを釣ってみたかった…! (東京湾)

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2017.04.07
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沼嵜暁哉

エイとサメを愛する釣り人。
漁港と離島によく出没します。

出会いはお台場で
水族館に行けば様々な種類のエイが愛嬌振りまき、水槽を縦横無尽に泳いでいる。
壁をつたいながら泳ぐ巨大なエイの迫力ある姿を見て圧倒される、癒やされる方もいるかもしれない

実はそんな水族館のアイドル(?)であるエイ君たちだが、私達が行く身近な海水浴場、漁港、はたまた海に近い川などでも見る事ができる魚だ。

たとえばこんな港にも奴は潜んでいる。

私が初めてエイに出会ったのはお台場のフジテレビ前の海浜公園

こんな大都市の海にもたくさん生息している。

のんびり散歩をしていると友人が驚いた声で「エイだ!!」と叫んだ。
海を覗くと手が届きそうな距離に水族館で泳いでるような巨大なエイがヒラヒラとヒレをなびかせ優雅に泳いでいた。

私は見惚れてしまい、その姿が消えるまでそのエイを目で追い続けた。
当時、ブラックバスを釣ることに熱中していた自分はこの瞬間から「エイを釣ってみたい!!」という思いにとりつかれてしまった。

「エイ釣り師」と知り合う
そんな中、とある友人と出会った。
その友人は元々、わざわざエイを狙って釣るという珍しい釣り人だった(普通、エイというのは釣り人からは忌み嫌われる存在なのだ)。
その友人にエイを釣ってみたい!と頼むと快くエイ釣りについて教えてくれた。

餌はスーパーに売っているサバやアジの切り身を使う。

更にはエイ釣りの道具も貸してくれる事になった。今でもその友人には感謝しきれない思いである。

念願叶う
友人と出会ってから釣りに行く頻度は更に増していった。

そしてその時が訪れた。リールが逆転し、とんでもないスピードで糸が出て行く。
竿先にはずっしりと重みが乗る。

「なんだこれ…。岩でも動いてんのか…。」

初めての苦戦を乗り越えると、ついに水面へ大きな影が浮かび上がった。そして友人の助けもあり、ついにエイは12月の寒空の下、冷たい堤防に横たわった。

嬉しすぎて自分も横たわる。水族館のアイドルは海の中では獣のように抵抗し、暴れ回ることを知った。

ついにエイが見れた!!今まで眺めているだけだったエイが私の横に横たわっている。それだけで幸せだった。しかしこの日はこれで終わりではなかった。

さらにもう一匹のエイが私に会いに来てくれた。
けれど、そのエイは先ほどのエイとは比べものにならないパワーで私と友人を翻弄する。もはや釣りを通り越して格闘技だ。
両手で力強く竿を持たないと自分が引きずりこまれそうになる

長い格闘の末上がったエイは私の身長すらもわずかに超えていた。この1匹により、自分の身長を超える魚を釣ると言う夢も叶ってしまった。)

エイの最後まで諦めず、気を抜かないファイトはまるでスポーツマンのよう、この2匹と出会い私のエイ熱はさらに高くなっていく。
裏返すと縁がオレンジ色。これはアカエイの特徴だ。

ちなみに今回釣り上げたエイはアカエイ(Dasyatis akajei)という。
名前の由来通りヒレやエラ、尾の縁がオレンジ色に染まることから他の種類のエイとは容易に比較できる。
水族館でもポピュラーな種だが、自然下でも個体数が多い。北海道南部から日本全域に見られ、海水浴場、漁港、海が近い河川のかなり浅いところまで上がってくる。
機会があれば海をチラッと覗いて見てほしい。水族館とは違った野生のアカエイの姿を見ることができるかもしれない。優雅に自然に泳ぐ姿は見応えがあるはずだ。

アカエイには性格がある?
それからというもの、アカエイに出会う為に毎日のように海に立っていた。
切り身を海に放り投げてアカエイが掛かるまでひたすら待ち続けるという静かな釣り。


アカエイ待ち途中で爆睡してたりする。もはや釣りなのか海に寝に行ってるのかわからない。

その間、アカエイをたくさん釣り上げていると少しわかった事がある。アカエイは個体ごとに一匹一匹、餌をくわえて走る際のスピード、針にかかった時の動きなどが違う。 

アカエイのようなスペード型のエイは針にかかると、普通は海底にへばり付いたまま走る。
しかし、中には全く張り付かずひたすら泳いで抵抗するアカエイがいたり、水面をばっと飛び出すアカエイさえもいた。

同じアカエイでも、個体
1匹1匹で動きが違う。そのアカエイに合わせてファイトの仕方も変わってくる。

同じ魚種を相手にしていても戦い方は様々、アカエイ自体は針にかかるとかなり頭の良い魚。
パワーだけでなく頭も使って私達を翻弄してくるのだ。彼らはどうやったら釣り針から逃れられるかを本能的に理解しているようだ。
 

※アカエイの毒針について
これは皆さんにも周知して頂きたいのだが、アカエイには毒がある。
尾の付け根に鋭い毒針があるのだ。

アカエイの毒針。全体に返しがあり一度刺さるとなかなか抜けない。生時、この針には毒液がべったりと付着している。

元々はサメなどの外敵から身を守る為にこの針を振り回し威嚇するようだが、人間が刺されてしまった場合も激しい激痛、炎症が起こる。
時にはアナフィラキシーショックを引き起こし、重篤な症状に見舞われることもあるという。

先述の通り、アカエイはかなり浅い場所まで姿を現わす。
海水浴場などで見かけた時は決してちょっかいを出さず、十分に
距離をとって観察して欲しい。

万が一刺されてしまったら刺された患部から毒を絞り出し、熱湯で温める(タンパク質の毒なので60℃以上で毒が分解されていく)応急処置を行う。
その後は病院に行き医師の診察を受けよう。

アカエイへの愛よ永遠に
毒針についてネガティヴな話をしてしまったものの、私はアカエイを本当に魅力的な魚だと思っている。

縄文時代、貝塚からエイの骨が発掘された事がわかっている。遥か昔からアカエイは人と密接な関係にあったらしく一説には毒針を狩猟に使っていたと言う話もある。
遥か昔の時代から、人間とエイは互いに身近な存在だったのだ。

水族館で愛想振りまくアカエイは遥か昔から人間の手助けをしてくれていたのだ。
今でもアカエイは食用になる事もあり、なかなか美味しいようだ。
…まあ私はエイが愛おしすぎて、食べることすらできないんだけどね(笑)。

好きが高じて抱っこまでしてしまうようになった。服がベタベタになる代わりにアカエイの愛を受け取った気分。多分、エイからしてみればいい迷惑。

手軽に出会えるアカエイという巨大魚。
私は私の人生を変えてくれたこの魚が愛おしくてたまらない。

あの日以来、いろいろな種類のエイを釣り上げてきたが、アカエイには未だに多大なる愛情を注いでいる。

海に行き、手軽に観察する事ができるアカエイ。
もし、この記事を読んで頂けたなら頭の片隅に入れて海を歩く時には、そっと海の中を覗いてみて欲しい。愛想振りまきながらヒラヒラと泳ぐ姿は水族館と変わらないはずだ。
またその出会いが、読者の方々にとっても運命的な出会いになるかもしれない。

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